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円錐角膜治療(クロスリンキング)



● 円錐角膜とは

角膜が薄くなり、前方へ円錐状に突出してくる進行性の病気です。思春期に発症することが多く、原因ははっきりしていません。進行には個人差があり、数ヵ月で進行する例も、何年も進行しない例もあります。多くの場合、両眼性ですが、両眼同時には発症しないこともあります。
初期は通常の近視や乱視のように、眼鏡やソフトコンタクトレンズで視力を矯正することが可能ですが、進行するとハードコンタクトレンズ以外での視力矯正が難しくなります。さらに進行すると、視力が著しく低下し、角膜移植が必要になることもあります。10~20代の進行が速い時期のクロスリンキングによる進行抑制治療が有効とされています。


● 円錐角膜の疑いがある方の特徴

  • よく目をこする癖がある
  • アレルギー疾患(花粉症、ぜんそく、アトピーなど)がある
  • メガネやコンタクトレンズをしても視力が出ない
  • 近視、乱視が進んでいる、すぐに進む
  • 物が二重に見える
  • 睡眠時無呼吸症候群である
  • メガネの度数が頻繁に変わっている
  • 家族の中に円錐角膜の人がいる

● 手術方法

「角膜クロスリンキング」とは、角膜にリボフラビン(ビタミンB2)を点眼しながら、365㎚の紫外線を照射することで、角膜の実質層を構成するコラーゲンを微細な繊維で結合させる手術です。これにより角膜の強度が高まり、円錐角膜の進行を抑えることが出来ます。屈折矯正手術後の角膜拡張症(エクタジア)の進行を抑えることも可能です。2003年に初めて施術成果の報告がされた治療法で、欧州を中心に行われ、現在世界各国に普及しています。

1. 点眼麻酔をします。

2. リボフラビン(ビタミンB2)を10分間点眼します。

3. 紫外線を照射します。

4. 保護用のコンタクトレンズを装着します。

当院の角膜クロスリンキング Avedro KXL®

角膜クロスリンキングは、2003年にドイツのSeilerらによって初めて施術成果の報告がされた比較的新しい円錐角膜治療ですが、さらに新たな方法が登場しています。従来の方法では紫外線の照射時間が約30分と長く、角膜混濁などの原因となるという問題がありました。当院では短時間照射が可能な機種であるKXL®(Avedro 社)を採用しております。

● クロスリンキングの適応

適応となる方

・現在、円錐角膜・エクタジアが進行中の方
・角膜の厚さが規定値以上である方

不適応な方

・円錐角膜の進行が止まっている方
・角膜に混濁がある方
・角膜の厚さが規定値以下の方
・「再発性上皮障害」や「ヘルペス性角膜炎」がある方
・妊娠中・授乳中の方

● 注意事項

・進行を抑える治療のため、治療後も角膜形状や視力が改善するわけではありません。
・10年以上の長期予後は、不明な点があります。
・ごくまれに角膜に濁りが生じたり、角膜内皮細胞に障害が出る可能性があります。
・すべての方で、円錐角膜・エクタジアの進行が完全に抑えられるわけではなく、治療しても進行する方もいます。
・手術後、数日間痛みが出る場合がもあります(ゴロゴロする、しみる、涙がでる)。

手術までの流れ

1. 説明

クロスリンキングが適応となる方には詳しい説明を行います。

2. 手術

手術日にご来院をいただき、手術を行います。

3. 手術後の検診

手術後1ヵ月間は術後検診を行います。

4. 経過観察

円錐角膜については経過観察が必要になります。

5.手術後の注意事項

  • 手術後は翌日、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月に検診が必要です。(1ヵ月以降、円錐角膜外来で経過観察となります)
  • 入浴・洗髪・洗顔は手術翌日の診察後に可能になりますが、眼に水が入らないように注意が必要です。
  • スポーツは1週間後(水泳や激しいスポーツは1ヵ月後)から可能です。
  • お仕事は翌日から可能ですが、眼にゴミが入りやすい場所や、人込みに行かれる場合は、眼にゴミなどが入らないように充分に注意してください。
  • 術後の状態によって、しばらくはお仕事に支障が出る場合があります。

手術料金

手術料金は税込金額です。手術料のほか、術後1ヵ月間の検診、薬剤を含みます。
術式 料金(両眼) 料金(片眼)
角膜クロスリンキング 330,000円 165,000円

お支払いについて

各種クレジットカード、デビットカードがご利用頂けます。

※複数のクレジットカードによるお支払いはご遠慮願います。
※デビットカードをご利用いただける金融機関についてはこちらをご確認ください。


ご予約・お問合せ

お電話からの予約・お問い合わせ


当院は「円錐角膜研究会」の提携施設です。専門医の診断のもと、コンタクトレンズによる治療や手術による治療などの治療方法を決めてまいります。円錐角膜治療のご予約、お問合せは屈折矯正外来までご連絡ください。
※円錐角膜研究会の詳細はこちらをご覧ください。


【月~土】 8:30~16:30
(休診日:日曜・祝日・年末年始)



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